5月26日。
エンゼルスの大谷選手が15号3ランホームラン。
2ヶ月後には東京オリンピックが開催される予定の2021年。
名古屋は半袖でもデニム羽織ってもイケるけどちょっと歩いたら汗が出る季節。
15年あったマーブル隣の駐車場の解体工事が始まった。
新しいマンションが出来るそうだ。
今日はKUZIRAの名盤1stアルバム発売日。
素晴らしい「CD」だ。
「KUZIRAはマーブルで買いたい!」と沢山の問い合わせ頂いてます。
本当にありがとうございます。
凄く凄く嬉しいです。
と言う訳で、superspinのアートワークの話。
ほぼ文章で読みにくいと思うけどあまり写真を載せたくないから我慢して3回位読んでね。
2020年12月。
感動した1月のPTPファイナル以来のKUZIRAのライブに行く予定が大流行のアレのせいで流れてしまった。
そして2.7(日)深夜1時。
熊野君からLINEでジャケット制作の依頼を受ける。
12時間後。
REC終えた足で熊野君とリュウノスケ君が上前津までわざわざ来てくれた。
出来立てホヤホヤでまだ曲順が確定していないCDRを貰ってジャケットの話。
メンバーがまず、ジャケットを頼みたいって考えをダダーって話してくれたが、僕が「いつレコーディングしとったの!?」、「は?全部新曲!?マージか!」、「新しいドラムさんどんな方なの?」と聞きたい事が山ほどあったからちょいちょい口を挟んだりもした。
それくらい僕は興奮していた。
「脱退の次の日に「抜けました。ありがとうございました」っていつもの笑顔でわざわざ来てくれて嬉しかった。顔見れて安心した。」ってフチ君の話も沢山した。
CDを創るって音だけじゃ無くてアートワークを含めて全部だと思うんだ。
俺がCDジャケット制作でずーっとやりたい事があって、凄く大変なんだけどどうかなあ?
と資料と言うか身振り手振りでアートワークのプレゼンをした。
具体的にコレをやりたい、アングラ感は出したい、高級感は無くて良いし敢えてチープさは残したい的な話もした。
ヴィジュアルの話は少しでパッションの話が大半。
少し脱線はしたが僕が影響を受けたFRANK KOZIKやBEASTIE BOYSの話、
DeepDownとPay The Piperの「アートワークの実は」的な初めての話も少しした。
(新しくKUZIRAを知った方が掘り下げてくれるように、前から好きな人が相変わらずやな〜って思ってもらえるように旧譜の感じもスパイスしてる。だからスーパースピンでハマった人はPTPとDDもディグって欲しい)
普段よりちょっとアツく深い話をした後に熊野君から
「実は俺たちも同じような事を考えてCDを創りたいと思ってトモアキさんにお願いしました。自分達も考えてた様な事言われてやっぱり頼んで良かったです」的な事を言われてお互い驚いた。
(以後ジャケットが届くまで月に2〜3回は熊野君はマーブルに来てはミーティング(と言う名のコーヒータイム)をキャッキャキャッキャと楽しくやっていた)
以下の事だけはちょっと入り込んだ話なので、熊野君にブログに書いて良いか前もって許可を取った凄く大切な裏の話。
(誰も気分を害さないで下さいね)
1stアルバムSuperspinのサブスクをどうするか実はKUZIRAとレーベルでかなり話し合ったらしい。
メンバーは「サブスクじゃ無くてCDを広げたい!」って意見。
それを尊重してくれたレーベル。
KUZIRAはCDにこだわりを持ってる。
このCDが売れない時代に。だ。
そして現状でもサブスクは未定だって。
僕たちはサブスクがダメ、ダサいと思ってるんじゃ無くて、
CDってカッコイイし面白いしワクワクし興奮する。
そう思ってる。
今作のアートワークのコンセプトを話した2月7日に『同じベクトルを向いてるんだ』と強く感じた。
ジャケットのコンセプトは多分一瞬で決まった。
ざっくり言うとカッコイイ「CD」を創ろう。だ。
シンプルで深い。
僕からは「いつもみたいにバンドとのやり取りで制作したい」とだけお願いした。
(結果的にレーベルからのNGはほぼ無く驚くほど自由にやらせて頂いて、アベさん、ふとさん始めpizza of deathさんには心から感謝しています。)
例えば。
ブックレット制作途中で、流石にココはマズいかもしれないからレーベルに確認しといてー!って2箇所だけお願いした(ちなみに全く問題無かった笑)くらいで、他は全部事後報告。
レーベルからの修正は最終確認に1箇所だけだった(と思う)
時間無いし調子も良かったのでas soon asで習作に入り、2週間位で10パターン位の「素材」を用意して育ててボツにしてをしばらく繰り返した。
無駄も多いがコレが芸術のvery importantな所。
同時にメンバーも次々と「素材」を用意開始。
(レコーディング終わってからもメンバーはCD以外にやる事が多く凄く忙しかったと思う。)
フロント(表紙部分ね)だけは先に欲しいとの事だったので3月頭に表紙サンプルが完成。
「サンプルだよ!」と前置きしつつも即OK貰ったけど進めていくウチに「ちゃうなー」と思ったから僕の方からボツにした。
フルアルバムのリリースが突然Twitterで発表されてみんなが沸いた時期だ。
(僕も超沸いた)
ちょっと余談。
アルバムリリース発表直後からマーブルでKUZIRAの旧譜がまた凄く売れてる。
僕達は『CDを広げたい!』とガムシャラに動いていたので本当に凄く励みになりました。
買ってくれた方々本当にありがとうございます。
カッコイイバンドにはカッコイイお客さんが集まるのだ。
制作のペースも上がってメンバーと一緒に創ってる感が増していった。
3月にENTHさん(ライブとMCが凄く良かった)とのRAD2マンを観に行ってアイディアがもっともっと加速したよね。
あまり具体的な事は書きたくないので少し理解しにくい内容だけど。
(コレがCDを持ってる人にしかわからないポイントだったりするからたまらない)
CDジャケットとはBOOKLETの事。
このブックレットを創る為にとんでも無い時間を費やしている。
スタンダードかつ新しい事に挑戦したし、ストーリーを大切にした。
1ページ1ページに物語がある。
そして全て手作りだ。
(24枚の原画はいつかどこかに展示したい)
沢山のメッセージも隠しているし、少しふざけている。
何故この色なのか?
この構図にはどんなメッセージがあるの?
正解なんてどうでも良いから考えて欲しいなと思う。
ハズレても納得いくならそれで良くない?
(少なくとも僕はKUZIRAの歌詞を読んで勝手に想像している。DeepDownの1曲目の1語目の時からずっと)
だからCDは面白いのだ。
フロントのジャケットのセットは夜な夜なマーブルで撮影して朝に撤収して、次の日の営業後にまたセッティングして何度も撮影を繰り返した。
3人のカメラマンさんに数百枚の写真を用意して貰って色々なサイズでプリントアウトして『このページにはこの写真を載せたい。いや違う。コレじゃ流れが合わない』と一晩中眺めた日もあった。
体力的にしんどくなって店で横になって(営業時間外ですよ笑)仮眠を取った時に熊野君からSPINのMVを送って来てくれて、半分テンションが上がり半分ケツを叩かれた感じの瞬間は一生忘れないし、彼らがnext step upしたら絶対イジってやるー!と今のところは胸に秘めてる。
全24ページの「本」は全てアナログで制作して1ページづつ全部メンバー3人に毎日チェックしてもらった。
夜中や早朝に僕からテンション高めのコメントと画像が毎日送られてくるのだからイヤな日もあったかもしれない。(が、僕は毎日興奮していた)
昼間にアイディアを出し合って夜中に修正したりが1ヶ月以上続く。
spinoffツアーをする事を知ったのでそれも利用したりブックレットを飛び出してアートワークもspinoffしてしまった。
(ボツにした素材が山ほどあったのでスピンオフツアーの素材に使用してる)
パソコンは道具のひとつ程度にしか使わずにコラージュとコピーを何度も何度もチープかつクールに繰り返してる。
1000回は余裕でコピー機を使用してるので近所のセブンイレブンはビックリしているだろう。
制作後半1ヶ月は調子が良すぎて寝てる時も制作出来た。
(流石に初めての出来事で今思うと驚き)
ネタを沢山隠してるけど見つけてもどうか具体的な事や中身の写真をSNSに載せないでね。
CDを持ってる人だけの秘密。
秘密があった方がワクワクするでしょ?
ちなみに。
『早く見つけてよ!』ってのが大半だけど『コレは絶対バレたくないし言いたく無いけどわかったらめちゃくちゃ興奮するクラス』のネタもいくつか隠してる(ドヤ顔)
メンバーからもネタを隠しているかもしれない。
もし見つけてもKUZIRAのCDやばいねー!パないねー!ってオブラートにバキバキに包んでsnsには書いて欲しい
具体的に書いたら楽だし超面白いんだけど書きたくない。
粋じゃ無いじゃん。
(メンバーやレーベルが書いたり言ったりするのは良いと思う)
買うという事は評価するという事だと大好きな女性芸術家が言っていた。
(その芸術家は僕と一緒で「紙媒体」への愛とデータ社会への違和感を少し乱暴に語ってた)
沢山の人にKUZIRAの1stアルバムが「評価」されたら嬉しいです。
CD買った方、 KUZIRAの名盤聴きながら『今』をしっかり体にすり込んで。
2021年。
イケてる人はみんなKUZIRAの1st持ってた。
CDプレイヤー無い人も持ってた。
KUZIRAに衝撃受けて私達もCD創りました。
数十年後まで語り継がれる名盤になれば嬉しいです。
カッコイイバンドにはカッコイイ仲間が集まる。
KUZIRAとの時間は凄くエキサイティング。
こんな友達が欲しかった。
伝わってきた?
江口友章
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水曜定休
〒460-0013愛知県名古屋市中区上前津2-1-10 GIONビル2F
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